|
現在の教育の目標は「知識を持った人間」を育てること?
これまでの教育では、教育の目的は「知識を持つこと」とされていて、教育の目標は「知識を持った人間を育てること」になっていると言ってよいでしょう。知識をもつことにより、様々な社会生活を営むことができると考えられていると言って良いのです。
しかし人間がいろいろな活動をするのは、知識があるからなのでしょうか?知識がないと社会生活が営めないのでしょうか? 知識をもっている? 何かを知っている?とはどういうことなのでしょうか?
教育の目標は、具体的な人間の行動とする
現在の脳科学によれば、人間がいろいろな活動、行動ができるには、脳の中の神経細胞のつながりがあるためであるということが、わかってきました。その点から考えると、知識を持つなどというあいまいな表現でなく、「何かができる脳の働きを作る、神経細胞のつながりを作るということが、教育である」と考える必要がでてきたわけです。
教育の目標は、脳に神経細胞のつながりがあることにより、実現される人間の行動、活動というように具体的なものとする必要があります。
目標とする人間の行動を分析して、必要な能力をだす
|
教育目標となる人間の行動は、いくつもの種類の要素的な行動の組み合わせでできています。よってどのように、教育をするかというカリキュラムを考えるには、目標とする行動を正確に、分解・分析する必要があります。分解・分析した要素行動は、目標となる能力と言ってよいのです。スポーツのいい選手を育てようとするならば、目標とする選手の行動を徹底的に分析すると、育てるべき内容が決まってくるということです。 |
 |
教育の内容、過程をつくりだすためには、教育の目標となる具体的な人間の活動を設定し、その活動、行動に必要な神経細胞のつながりを分析することを行わなければならないことになりますが、現実の場合は、教育の目標となる人間が存在しない場合が、往々にして起こります。そんなときには、現実の人間をベースに仮想の目標の人間行動を決めることにより、分析ができます。
分析の具体的な方法について、興味のある方は、こちらまで。
分析は、行動を通じて能力を育てる学習の場の材料となる
能力開発工学では、教育の目標となる人間の活動から、教育の内容を調べ出すことを、教育内容抽出のための分析(行動分析)とよび、分析した内容から教育の過程を作り出すことを学習の設計としました。
また、教育の方法が知識伝達の教授法でなく、脳科学に基づく学習者中心の学習の場をつくることとすると、その教育は指導をふくめてシステムとして構築することが必要となるため、学習システムの設計とよぶようにしています。 |