矢口教育学研究の一環である富山県における戦後教育についての2回目の調査を実施しました。
富山県では、下記の2本の柱が共に矢口の指導の元に精力的に進められたことから、その理念と実態を明らかにしようというのが調査の目的です。
①北加積小学校で実践された、地域の課題を調べ、地域建設を目指した社会科カリキュラムづくり
②富山県の産業発展をリードする人間育成をめざす富山県総合教育計画
<調査班>
金馬国晴、越川求、矢口みどり、榊正昭、小澤秀子
<調査の日程とあらまし>
1.8月5日(水)(北加積小学校資料室にて)
「北加積小学校での教育研究実践:地域建設のカリキュラムづくり」について、石倉アキさんと 奥平正さんのお話を伺いました。お二人とも、当時若手教員として、研究と実践に明け暮れる 日々を送った方々で、具体的な材料にも触れた興味深いお話を伺うことができました。
(詳細は、JADECニュース79号に紹介)
2.8月6日(木)(北陸工業専門学校にて)
総合教育計画に直接関わった方の多くは鬼籍に入られ、またはご高齢でお会いできないという 状況で、結局加賀谷新作氏(現JADEC会長)が当時の事情に一番通じておられるということで、 加賀谷氏に加えて盛野成信氏、米嶋秀次氏の3人からお話を伺いました。
第一次計画で掲げられた産業社会における人間育成の基本理念と実践の実態と、それがやがて世論に押されて退廃せざるを得なかった経緯などについて、並行して行ってきた資料調査と合わせることで、かなりはっきりつかめてきました。
3.8月7日(金)(富山県総合教育センターにて)
綜合開発計画に基づく実践の具体的事実を明らかにするための資料として、産業教育館の機関誌などを中心に調べて、コピーをお願いしてきました。(1カ月後にJADEC着)