脳の働きを土台に学習のあり方を考える

3.脳は「分類」と「組合せ」で仕事をする

― 学習がスパイラルアップ構造である理由 ―

●脳の分類・組合せ機能

脳は、五感を通じて毎日入ってくる情報を、分類して記憶し、それを組み合わせて行動しています。ですから、経験したことのない行動でも、前に経験したことを組み合わせて行動することができるのです。


●脳の分類・組合せ機能をきたえるには・・・

この組合せ機能をしっかり働かせている人は、場に応じて、状況に応じて、自分で行動を組みたてることができます。

この組合せ機能のことを、応用能力とも言います。
教えられたことしかできない、マニュアルの順番通りにしか行動できないというのは、脳の応用能力を働かせられないということです。

学習は、脳本来の「分類・組合せ機能」を有効に働かせるように組み立てる必要があります。

要素に分けて学習し、自分で全体行動として組み立てる

そうした学習のしかたが、脳の応用能力をきたえます。


●スパイラルアップ構造の学習が 「分類・組合せ機能」 をきたえる

スパイラルアップ構造というのは、全体を自覚しながら、要素に分けて学習し、自分で行動として組み立てていく学習です。


●スパイラルアップ構造-「自動車の電気」の例

講義はなし。
具体的な現象を目で確かめ、整理して、理論を自分のものとする。

実際の自動車部品を使って回路を組む。
単純な回路から、複雑な回路へ。
(手前は学習をガイドするプログラムテキスト)


脳と行動・学習の関係に関心がある方は下記のブログへ。
≫ 働く人のための脳行動学講座