日時:7月8日(日)午後1時~5時半
場所:矢口文庫(埼玉県新座市)
出席:越川、矢口みどり、榊、北村、小澤
前回、課題となったことについてそれぞれ担当したメンバーからの報告に基づいて話し合った。
1.冨山県総合開発の7・3体制の教育政策についての批判(宗像誠也ら著『人間能力開発教育と子ども・教師』)を批判する<榊正昭>
●宗像らの批判は、事実に対してというより、7・3体制を「産業に奉仕する」「資本家のいいなりになる労働者を育てる」教育政策として捉え、批判している。極めてイデオロギッシュな立場である。
●これを言葉によって再批判する意味はない。
●私たちは、総合開発の教育計画について、まず、その理念と現実の姿をつかむ必要がある。その上で、この計画が残したものについても、事実を明らかにし、評価する必要があるだろう。
★できるだけ早く冨山の関係者に会って情報収集した方がいい。
まず、こちらの目的などを加賀谷さんに下話した上で、関係者に集まってもらう。年内実施?
2.水海道実践についての情報収集について<矢口みどり>
●130年史「仰ぐみどりの」名村栄治さん(編著者)より1冊、後日2冊贈呈あり
●研究会記録などがまだありそう
(猪瀬嘉造先生が保管していたようだ。和男さんに問い合わせ中)
●映画・センターにあり
●国研の授業調査?
★水海道小学校の「歴史の部屋」を訪ねる必要あり。
関係者の話を聞く必要あり。
★★8月9日(木)訪問決定。受け入れ:倉持正氏
3.矢口卒論『明治維新における教育制度』のデータ化について <北村>
●本文入力済み、注釈はこれから。
漢字やかなづかいは現代式にする。読み易い。
●明治の教育は町人教育を受け継いでいる。
4.対談・鼎談の録音テープについて <小澤>
●文部省企画録音教材として作られたもの(各10分、3本)
いずれも矢口先生が進行役を務めている。
・対談「青年団の役員」(1954、43歳)
・鼎談「村の実態調査」(1956、45歳)
・鼎談「産業振興と調査活動」(1956、45歳)
5.矢口新の教育調査について <矢口みどり>
●岡部研究所時代:白井村の調査
日本初めての科学的な教育調査と評価されている。
矢口は、この調査で中心的な活動をした。
●国立教育研究所時代
10周年記念誌,20周年記念誌の記録から、
同時進行で、重要な調査を精力的に実施していることがわかる。
国研に調査部を作るにあたり、矢口が呼ばれたと考えてよいのではないか。
それぞれの調査についての報告書あり。要、内容の解析。
●調査結果から、その地域に合った教育を組み立てるという考え方
岡部研時代、海後先生による中国辺境地域の調査からの教育提案(S14?)に感銘したと聞いている
6.越川論文について <越川氏からの問題提起:資料配布>
●矢口教育学のネーミングをどうするか?
“矢口”の名前をいれる?
性格を表現する?
●国研での調査研究から、プログラム学習運動、能力開発工学センターでの産業界での実践へと移行していく過程をどうみるか?
・参考:新聞執筆「めぐりあい」
■次回は水海道訪問(8月9日)