【報告】富山調査(北加積小の実践及び富山県総合教育計画の実態)

<調査日程>
2009年4月30日(木)
[11:00~17:30] 滑川市立北加積小学校の資料分類整理
[18:00~21:00(会食含む)] S.25~32時代の資料について予備調査(奥平正先生に質問) 

5月 1日(金)
[10:00~13:30] 北加積小元教師5名へのインタビュー
[15:00~18:00] 資料調査-内容調査,リスト作成,撮影、発送

5月 2日(土)
[9:30~12:00]  富山県総合教育計画の実態について聞き取り調査(元科学教育センター盛野成信氏,米島秀次氏)
[14:00~16:00] 同資料調査(富山県立図書館にて)

北加積小学校には、戦後直後の社会科の教育課程づくりについての資料からその後個別プログラム学習、コンピュータを活用した学習など長期にわたる実践の記録が豊富に残されており、まさに宝の山といった印象を受けた。

カテゴリー: 訪問調査

第20回研究会

日 時: 08/8/17(土)   
場 所: 矢口文庫
参加者: 小澤,越川,北村,榊,矢口み (久々の5人出席!)

1.8/7のインタビュー調査の報告と話し合い
 (1) 榊氏撮影のビデオ(注)を見ながら報告(越川,榊,み)。内容については、19回報告参照。
全記録&短縮版を小澤,越川,北村に配布。
 注:4時間余のインタビュー記録を1時間ほどに編集したもの。タイトル,注記入り。

(2) 概略の内容
    第19回研究会記録の報告参照
 
(3) 話し合い
・戦後改革期の教育研究・実践は、多くの場合短期間で終わっている。水海道小が、25年以上の長きにわたり革新的な教育活動が続いた理由は、第2世代の教師が育ったということ。
・4人は第2世代の教師である。直接矢口の指導を受けた第一世代(古谷茂夫,沼口岩男ら)に、矢口の考え方を伝達された。
・また国研の矢口の部下たち(宮崎,元木,山口,最上ら)の指導を受け?研究実践活動を展開した。また、内地留学先の国研では、学力テストの結果の分析など、学習の成立や学習指導の視点ができるような仕事を与えられている。
・その猪瀬体制が長く続いたということがある。猪瀬氏の強いリーダシップと矢口教育(学習)観への心からの共感とがあった。
・教師の勤続年数も長い。(倉持20年,大久保 年,飯沼10年,飯村 年)
    協力して実践活動を行う中で、チームワークができていった。
・教師たちは講義による研修で育ったのではなく、教育の実践活動の中で育った。
    よき上司、よき先輩、そして視野を広げてくれるよき研究者,指導者がいるという環境の中で
    育った。
・自分がやっていることを良い指導者に「それでいいのだ、と言ってもらうことで自信がついていく」という言葉が、印象的だった。

2.今後の活動について
●今回のアンケート&インタビューに関して
<越川>
・今回のアンケート&インタビュー結果を整理し、教師教育学会(9月14,15日、工学院大学)で発表。教師の力量形成には、水海道小のような研究的実践活動が必要という方向で。
   ・論文としてのまとめは、12月までに
<矢口研として>
・インタビュー記録のDVD(短縮版)を先生方に送る。
  ・飯沼氏の研究(レディネス)の記録(保存資料の中に報告されたものがあるか確認)にももう一度光を当てる必要がある。発表した記録があるか、保存資料の中に関係する資料が残っているか飯沼氏に聞くことを含めて、調査する。
・第一世代(沼尻岩夫氏S33転出)へのインタビューも必要。
  ・当時の児童へのインタビュー(長谷川,菊池,新市長・・・)。
・水海道小学校,常総市教育委員会への報告も必要。どういう形で報告するか?

 ●今後の研究の方向について
・単に、矢口の業績を整理するということではなく、現在の教育における問題につながるところを問題にしていく。
「学校再生のための或る教育実践の調査」というような感じで、教師教育のあり方につながる研究にしていかれるとよい。
・来年?開始される教師認定(座学30H+テスト)。30時間の座学で何が育つのか。それに対するテストにどういう意味があるか。それによって、教師の力が認定されるということは
は非常に憂うべき問題。そこへの問題提起になるとよい。

  ●2009年度の科研費申請について
・2008年度の申請却下の理由は研究者として不適切ということ。教育史研究の実績がないことが問題と思われる。研究対象が親族、内輪のものという可能性もあると見るものもいる。いずれにしろ、矢口み,能開メンバーではだめということ。研究内容、計画、費用の配分等については問題なく、全体的評価は敗者復活の可能性のあるAランクだった。(矢口み)                            
    ・立教前田教授の関係で、何とかならないか、アプローチしてみる。(越川)
                                       

3.9月,10月の活動日
     9月23日(火)12:00~ 研究会
    10月 4日(土)13:00~ 作業日
    10月19日(日)12:00~ 研究会

                                        
(記録:矢口み)

カテゴリー: 月例会

第19回研究会 元水海道教師へのインタビュー調査

日 時: 08/8/7(土) 9:30~15:00
場 所: 水海道小学校
出席者: 倉持正,大久保団治,飯沼敦,飯村一男
     越川,榊,矢口み

1.インタビュー方式、記録の取り方
   *アンケートに記入された内容を確認していく中で、4先生の活動の様子と、そこから育った考えを聞いていく。(聞き手:メイン越川,サブ矢口み)
   *インタビュー項目の順番にこだわらず、また、一人ずつ聞くのではなく、座談の雰囲気で、4先生から当時の記憶、当時の思いを引き出すようにする。
*4人に同じ方向に座ってもらい、カメラの方向を大きく移動しなくても良いようにして撮影。音声は、カメラマイクにより記録。

2.インタビュー内容の概要
・一人一人を育てるという目標を、それぞれがしっかりと持っていた。(矢口の指導による)
   ・学習者自身が学習活動をすることによって育つ、行動することを通じて育つという考え方が
    しっかりと身についていることが感じられた。
       矢口新の「水泳」「自転車」の話の例、
教えたつもりでもこどもはできていないという経験の例など
・一人一人が、それぞれのテーマで研究的に授業を展開していた。
飯沼の例:レディネスを揃えれば、プログラム学習による学習時間は殆ど同じになる。
①算数プログラムの内容要素の分析
②子ども一人ひとりのレディネス調査
③レディネスに応じた補習
④プログラム学習の実施
・4人は非常に良い仲間で、協力し合って授業実践を行っていた。
(年齢も近く、同じ時期に海小で比較的長く活動した。) 
・実践→結果の検証→修正→実践 という活動と、良い指導者の存在があって教師が育った。
4人は、第2世代。矢口新からの直接の指導は少ない。
矢口新に直接指導を受けた第一世代(古谷茂夫,沼口岩夫ら)に教えてもらった。
       矢口には、問題の背景にはどういう要素があるかを、教えてもらった。
   直接には、国研の若い研究員たち(宮崎,元木,最上,山口ら)が指導?にあたった。
・4人が教師にとって重要だと考えていること
子どもの状態を読み取ること、引き出すこと。研究的姿勢。 
       良い指導者,仲間,研究的活動の環境があること

* 反省事項
この集まりを電話で確認した倉持氏に、承知していなかった教師が「ない」と返事してしまい、その後、再連絡するということがあったため、インタビューの開始時間は30分以上遅れた。
原因は、教頭が予定表記入ボードにこの会合を記入していなかった (校長にも連絡していなかった) ためであるが、今回は榊氏体調の様子見で学校への連絡が遅くなり、電話のみの連絡で文書による連絡を行わなかったので、情報が徹底しなかったと思われる。
次回以降は、必ず文書も送るようにするよう気をつけたい。(み)
                                    (記録:矢口み)

カテゴリー: 月例会

第18回研究会

日 時: 08/7/20(日)   
場 所: 矢口文庫
参加者: 小澤,越川,みどり (記録:矢口み)

1.4先生へのアンケート依頼と、その反応についての報告(矢口み)

△7/12 4先生にアンケート&インタビュー依頼 (メール便速達にて。越川氏作成のアンケート用紙を同封。)
△7/14~16 アンケート&インタビュー依頼についての先生方の反応確認 
  倉持氏:質問が非常に細かく答えにくい。年代等ははっきりとは覚えていないし、記録していないので、きちんと書けない。私的なことに触れるということも、抵抗感がある。
  飯沼氏:始めは豊岡小学校勤務で、市の研究会に参加程度の外野の存在だった。矢口新が一番精力的に活動した時代に指導を受けていないので、アンケートインタビューの対象としてふさわしくないのではないか。また、教師力量形成について意見をまとめて書く自信がない。一人ひとりのインタビューというのも、気が重い。
  飯沼氏:(手紙で断り状)体調が優れないので、アンケートに答える気力がない。きちんと答える自信がない。
  大久保氏:インタビューには応じる。いつでもOK。

△4人とも全く協力できないということではなく、もう少し答えやすいものであれば引き受けてもよいという感触あり。8月中に時間をとることはできる、インタビューには応じても良いという雰囲気。越川氏に、アンケートを答えやすいものに修正することを、メールにて提案。

●対策の方向
・インタビュー主体の調査に変更し、依頼しなおす。
・アンケートは、履歴を書いてもらうというのではなく、先生方の記憶を呼び起こすための材料になるようなものにする。インタビューしやすくするための材料という位置づけに変更する。

2.アンケートの修正案検討

・先生たちがどのような活動をしたか、その手がかりとなるようなものにする。
 水海道小の教育実践における具体的活動や、記念的ことがらを年表に記述しておき、
 自分の活動が、そのどこに位置づくか、関係をつけて書いてもらうようにする。
・先生たちが、それらの水海道小(または水海道地域)における教育実践活動から得たと実感しているものについて、たずねる。(選択肢)
・先生たちが、自分の教師生活の経験から、教師にとって何が重要だと感じているかをたずねる。(選択肢)
  
●修正案作成:越川23日までにファイル送付→矢口み宛
      再依頼  :矢口み

3.日程の調整について
  4先生,水海道小学校,矢口研メンバーの日程調整
  矢口研希望日:8月5,6,7,9,10日(越川氏都合)
  日程調整担当:矢口み
   (越川氏は、7/24~8/3まで中米旅行なので、4日以降に連絡のこと。)

4.次回
  8月 7日(木) 4先生へのインタビュー(於、水海道小学校)
  8月17日(日) 研究会

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
●アンケート修正~実施の経過 

7/23    越川氏よりアンケート修正案送付
7/23~25 アンケート改定作業(水海道小教育実践年表の作成,質問項目の修正)
インタビュー項目の整理修正
(別紙資料 改訂アンケート用紙,インタビュー項目用紙)
7/25    倉持,飯沼,大久保氏へアンケート&インタビューの再依頼。倉持氏には、3人の都合の良い日の調整も依頼。飯村氏には依頼ではなく、報告の形で送る。(いずれもメール便速達にて。アンケート用紙,インタビュー項目用紙同封)
7/29    倉持氏より、メールにてインタビュー日は7日に決定の連絡。同メールにて飯村氏も体調が良いのでアンケート,インタビュー共に応じる旨の連絡があったことを聞く。
7/29深夜  榊氏、胆のう炎のため緊急入院。翌30日昼、胆のう切除の手術受ける。(1週間~10日の入院が必要との説明受ける。)
榊氏退院不可の場合、越川,みどりの2人体制での実施を決定。
8/1     水海道小に日程の連絡、校長,教頭共に外出中。
8/4    飯村氏より、アンケート回答届く。(体調もよく、インタビューにも出席の旨、書状にて連絡あり。)
水海道小に再連絡。鈴木教頭に訪問の趣旨連絡の上、依頼,時間決定(電話)。
        倉持,大久保,飯沼,飯村氏に時間連絡の上、依頼(電話)。
8/5 榊氏退院。7日は、越川、榊、みどりの3人体制で実施と決定。

カテゴリー: 月例会

第17回研究会(作業日)

日 時: 08/7/5 (日)   
場 所: 矢口文庫
参加者: 小澤,矢口み (記録:矢口み)

1.越川氏からの依頼(7/5メール、アンケートファイル添付)

 8月の水海道小訪問のとき、アンケートの回収とインタビューを御願いしたい。 水海道小の倉持さん、飯村さん、飯沼さん、大久保さんの4名の方にはぜひ、インタビューしたい。(教師教育学会で発表)
 7月20日の研究会の前に、訪問日がわかり、アンケート用紙を送付できるといいと思うので、連絡をとってほしい。
 添付のアンケートを事前に送付したい。記入はメモ程度で、できるところを先にやっていただければいいと思う。全員が同じ時刻でそろえば、座談会形式も企画するといいと思う。

2.今夏の活動について

 ○今夏に、水海道小学校の保存資料の撮影を予定していたが、榊氏が椎間板ヘルニアを発症。6月中旬から2週間入院、7/1退院したが、まだ本調子ではなく、2~3時間すわって仕事をすると、その後は20~30分横にならなければならないといった具合。 座る姿勢が腰には一番負担になるということなので、水海道小の資料撮影のような条件での仕事はしばらく無理と、判断。

 ○今夏の計画は、越川さんのアンケート&インタビュー調査と、資料の分類整理(→展示)に絞ることに決定。水海道に連絡を取り、依頼する。
 
3.矢口研の今後の活動についてのフリートーキング

■水海道について
 ○資料の分類・整理して公開
   学校のホームページに乗せる? 歴史の部屋にリンクさせる?
 ○市の広報の活用はできるか?
   「手伝ってくださる方、探しています」
    作業の進行状況の報告
 ○保存資料を使って、学校起こし地域起しの活動が展開できないか
   昔の歌を歌ってみよう
   水海道の昔と今(道,鉄道,校舎などなど)
   後藤新平来校と談話(後藤新平って誰?どういう関係できたのか?どんな話をしたの?)
   先輩たちのつくった新聞を読んでみよう
   みんなのおじいさん、おばあさん、お父さん、お母さんたちが作った新聞
    ・そのころはどんな学校だったか
    ・何をして遊んでいたか
    ・映画を見てみよう-「はえのいない町」「私たちの学校」
    ・元新聞部と元放送部集まれ→水海道小のブログを作ろう

■富山総合教育計画について-調査・整理するべき内容

 ① 教育計画策定の経緯(加賀谷氏の6冊の本とは?)
 ② ①に基づいてできた産業教育館→理科センター→科学教育センター→総合教育センター八人町小学校=理科センターでの教材作り(明瀬先生の教材作り)
   →田中耕一氏を生んだ?
 ③ 北加積小学校の実践
地域調査→カリキュラム作成→学習プログラムの作成
   荒舘先生の活動
   *注目すべき内容があったら、そこにポイントを絞ってやる?
 ④ 学習の個別化研究会
 ⑤ 富山探究学習
    電気の学習,
    福光コンピュータの学習
    コンピュータリテラシー学習
 ⑥ 富山探究クラブ
    OBの教師たちの活動

★並行して、整理した内容を紹介していく方法を考える必要有り。
      → 学校教育者向け
      → 産業教育界、産業界向け
      → 研究者向け
      → 一般向け?

カテゴリー: 月例会

第16回 研究会

日 時: 08/6/22 (日)   
場 所: 矢口文庫
参加者: 小澤,越川,みどり (記録:矢口み) 【注:榊氏は椎間板ヘルニアのため、入院中】

1.6/14に話し合ったことを、越川氏に報告。
  内容の確認と、活動の方向の了解。

2.越川氏の今夏の計画について
  倉持、飯村、飯沼、大久保の4人の元水海道小教師に、アンケートとインタビュー調査を行いたい。そこから、水海道小学校での教育実践と矢口新の指導が、教師の力量形成にどう関わっているか、を明らかにしたい。
  
    「戦後教育改革期における教師の力量形成
      ― 水海道小学校教師と国立教育研究所矢口新とのかかわり ―」

 調査の結果は、教師教育学会(9月,於、工学院大学)で発表する。
 一同賛同し、資料撮影とかみ合わせて実施する方向で考えることを決定。

カテゴリー: 月例会

第14回 水海道資料の撮影と分類整理 (訪問調査)

日 時:2008年5月26日(月),27日(火) 
場 所:水海道小学校
参加者:越川,榊,矢口み
記 録:矢口み  

1 概 況
26日 水海道側からの参加者 : 倉持,飯村,大久保,飯村,菊池,大塚教育長
27日 榊,矢口みの二人で継続(26日水海道泊)

 作業は、撮影班(越川,榊)と、分類整理班(みどり)に分かれて作業。

<26日>
 先生方と菊池さんは連絡した5人全員が早くから見え、4時ごろまで分類整理班の作業を手伝って下さった。
 資料のナンバー確認や仕分けの付箋付け、新たに発見された資料のリスト作りなど、チームワークよく作業していただいた。(感謝!) 
 大塚教育長も10時頃様子を見に来られ、2時間ばかり撮影の様子の見学、先生方と話されていました。

 鈴木悟教頭に挨拶、今後のことも含めて調査活動の予定などお話しした。
 1年生の遠足に随行していた岡田節夫校長には、帰校後お会いできたので調査計画の概略をお話した。

<27日>
 榊と矢口、2人の作業となったが、それぞれの作業を順調に進めることができた。
 2日間の作業の過程で、学校関係者(教師,児童,迎えに来た数人の保護者)から質問などの反応があった。今まで不明であったキャビネットの資料の内容が見えてきたため、関心が出てきたと思われる。

2 作業の経過

《資料撮影の状況》
 昭和23年~30年頃までの資料30冊程、計2300枚位(全体の5分の1位)撮影。
 前々日に購入した資料撮影用デジタル1眼レフのカメラが力を発揮、効率よく撮影進む。
 
《資料の分類・整理の状況》 
通路の7つのキャビネットの資料は、約半分ほどが、教育改革実践に関係する資料。     
教育研究・実践に関係ある資料と、そうでないものに大分類して収納。
はっきり分類できたキャビネットには、子どもたちにも中身が何かわかるように、次のような大きなラベルを貼付した。

○全体の看板として
  水海道小学校の大切な資料  
(1948年頃からの、水海道小学校における教育の工夫・研究の歴史を示す、戦後教育史上の重要資料です)内容の調査・整理中です!<矢口教育学研究会>

○各資料の分類を示すラベル

 第1期(1948~55年頃)地域の課題を解決するための学習を工夫した時期
 第2期(1955~60年頃)具体的な教材・現実的な学習を工夫した時期
 第3期(1960年~  )一人ひとりを育てる学習を工夫した時期

 あかつき新聞、やまびこ新聞(1951~63年のもの)
  児童が経営する2つの新聞社が毎週交代で発行した新聞。
 アルバム(運動会や卒業記念などのアルバム)
 アメリカの教科書(1940年代のもの)戦後、新しい教育を考えるために先生たちが調べたもの。
 外部機関の重要資料(1946年頃からの資料)一緒に教育を研究していた国立教育研究所の研究紀要など

3 今後の計画(2日間の作業を通じての案)

《資料の撮影》
    第2期以降の資料の撮影については、内容の検討をして、重要資料から優先して撮影する。資料の内容によっては(内容的にダブるものなど)、割愛する。

《資料の分類整理・保存と展示を兼ねる》
   資料の種類ごとにわけ、分類ラベルを貼り内容が明らかになったことによって、関係者の関心を高めるのに、大きな効果があると考える。キャビネットを展示ケースと考え、興味関心を持つと思われる内容が見えるように分類収納しラベル貼付して、水海道小関係者(教師,児童、保護者)および常総市教育関係者に示す。

《次回の作業時期》
   人数をかけて、集中的に作業するのが望ましい。7月下旬以降で、計画する。

《資料の解析》
   撮影した内容をCD-Rに落とし、各自のパソコンで見られるようになってから、開始。
   CD-R化作業は、目下榊氏が精力的に進めている。

《先生方など関係者の座談会》
   分類・整理・展示作業および、撮影した資料が映像で見られるようになった段階で、倉持,飯沼,飯村,大久保の先生方、菊池さんを中心とした、関係者の座談会を持ってはどうか。
   当時の教育を振り返って思うこと、今回の作業から思うこと、現在の教育の状況について思う
ことなどを話し合ってもらう。勿論、矢口教育研究会のメンバーも加わって。そこで話されたことが、資料解析の材料にもなると思われる。
   なるべく早い時期に実施するのが望ましい。

《関係者への情報提供など》
   途中段階でも、明らかになったところまでの情報を出していくのがよいと思われる。それによって、市の広報や地元紙に掲載してもらい人々の注意を引くことができればよい。

カテゴリー: 訪問調査

第13回 研究会の目標について再検討する

日時:2008年5月18日(水)12:30~17:00
場所:矢口文庫(埼玉県新座市)
出席:小澤、榊、矢口み    
記録:矢口み

1 資料整理作業
  ◆富山総合開発関係資料目録
   水海道「歴史の部屋」資料目録(北村さん入力のもの)の内容確認。
  ◆前回(5/3)数個の未調査の箱の中から、他に、富山関係資料数点発見。
   資料名記録の上、整理引き出しに分類整理。(ファイル入力未)

2 今年1年の目標について

■研究会としての目標をどこに置くか
  ◆科研費が取れなかったということで、逆に縛りがなくなった。
   研究会の目標は、必ずしも論文を書くということでなくてよいのではないか。
  ◆矢口新の仕事の意味を如何に伝えるか、を考えたい。
  ◆資料から実態を読み取り、その意味を解析するとともに、
   矢口新が、関連して残した言葉を探して、それを公開していく。
   論文,学会発表以外の形には、どんなものがあるか、要調査。
  ◆以上を通じて越川氏の論文作成にも支援していく

■当面の仕事
 ①水海道地域での教育改革実践の資料の整理・保存の計画
  ◆資料の撮影
   1日の可能枚数は、多くて2,000枚。
   資料全体は15,000以上あると思われるので、全部撮影するには少なくも1週間かかる。
   重要度判断し、取捨選択してもよいのではないか。
   (取捨選択ができるか26,27の作業で判断する。)
  ◆資料の分類整理→並べ替え
   資料を探しやすくするため下記のような仮分類を試みる。
   第1期 1948~53頃(県教育研究所の報告書の内容と一致する時期)
       地域の課題を解決する学習のカリキュラムを研究・実践した時代
   第2期 1953頃~1960頃
       リアルな学習(方法,教材)を研究・実践した時代
   第3期 1960~1965頃まで
       一人一人を育てる学習を研究・実践した時代。プログラム学習,TM。
   *資料にラベルはつけない。全貌が見えていないので、分類コードを確定できない。

 ②富山 
  ◆基本構想は、第一次総合開発計画書に表れていると考えてよいのではないか。
  ◆中心の作業は、計画書の解析になる?(解析作業をしつつ判断)
  ◆計画書6冊が出てきたので、調査のための富山行きは急がなくてもよいのではないか。
  ◆加賀谷氏所有の資料(富山大関係者の貸し出し中)が、返却された時期を見計らって一回行く。
   その成果をみて、それ以降の計画を立てる。<後日、既に返却されたことが判明>

3 定例作業日の設置

  ◆本日の作業から、資料の下調べや、矢口論文の整理関係付けをしておくと、
   資料分析や話し合いが効率よく進むことを実感。(小澤、榊、みどりの共通意見)
  ◆来月(6月)より、これまでの研究会(毎月1回、日曜)以外に作業日を設けることにする。
   原則として、研究会の前日以外の土曜日(午後)。

《活動予定》
  ◆水海道資料撮影: 5月26日(月),27日(火)
  ◆作  業  日: 6月14日(土) 13:00~
  ◆第13回研究会: 6月22日(日) 12:00~ 

カテゴリー: 月例会

第12回 水海道調査の準備と富山資料の整理

日時:2008年5月3日(土)正午~午後5時
場所:矢口文庫(埼玉県新座市)
出席:榊、越川、矢口み、北村、小澤

この日は、A、Bの2班に分かれて作業。

A班(榊・越川)
水海道調査(5月26日、27日)に備えて、資料記録(撮影、コピー)の方法について、予行演習する。

○古い資料を撮影するのに、ビデオのコマ撮りとスチールの両方を試す。
○ビデオで判読可能な大きさに撮るには、A4ページを3,4回に分けて撮らねばならない。従ってスチールカメラを主体とすることに決定。
(後日、資料撮影用の特殊カメラを購入、威力を発揮する)
○撮影した資料の表紙をコピーして整理に役立てることにする。
(コピー機は、越川氏が持参する)

B班(矢口み、北村、小澤)
富山県総合開発に関する資料の整理

○ダンボール箱数個に収納されているものから関連の資料を出して1次~4次に分類、それぞれプラスチックケースに収める。カードで書きだしたものを北村さんが持ち帰り、入力してくれることになった。(後日30数点の一覧表、完成)
○この作業によって、これまで探していた第一次総合開発報告書全7冊が見つかった。このうち、教育計画については、ほとんど矢口新先生が執筆したとされているので、ぜひともチェックすべき第一級の資料であることから、無ければ富山でコピーすべきかと話し合っていたのである。それが見つかったことは、今日の資料整理の最大の収穫であった。

次回研究会:5月18日(日)12時~

カテゴリー: 資料整理

第11回 研究会の1年を総括する 

日時:2008年4月20日(日)正午~午後4時
場所:矢口文庫(埼玉県新座市)
出席:榊、矢口み、越川、北村、白尾(初参加)、小澤

1.科研費申請について
 今年度の申請が却下された旨、矢口(み)から報告あり、対策を協議する。
 ①却下された最大の理由は、実績がないことと思われるので、次回申請に向けて、学会発表、執筆などに取り組む必要がある。
 ②研究費については、とりあえず富山調査の旅費等(50万円ぐらい)の捻出を工夫する。(能開予算から出せるか?)

2.1年の成果を総括する

 ①水海道実践の位置づけがはっきりしたこと、重要資料を発掘したこと、人間関係が出来たこと
 ②富山総合開発教育計画の調査方法がおぼろげに見えてきたこと
 ③矢口教育学を貫く思想の展開と実践の方法が明らかになったこと
 
          [思想の展開]
      海後教育学:科学性・実証性
            ↓
     社会調査に基づくカリキュラム編成
            ↓
         授業の実態の研究
            ↓
    学習の場の構造転換(プログラム学習、CAI)
            ↓
     脳の働きを土台とする学習成立の方法論
  (行動分析手法、学習段階設計方法、学習指導法)
 
        [研究・実践の方法]
        課題ー実態調査ー実践
            ↓
       次の課題-調査・開発ー実践
            ・
            ・
            ・
        <スパイラル状に発展>

3.今後の予定
 
 ①矢口文庫の資料整理 5月3日 正午~午後4時
 ②水海道調査の続き(資料整理と記録)  5月26日、27日(榊、越川、矢口み)
 ③富山調査に備えて関連資料(矢口選集別巻)を読むこと(次回研究会で整理する)

 ④次回研究会:5月18日(日)正午~午後4時 於矢口文庫

カテゴリー: 月例会


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