日 時: 08/8/17(土)
場 所: 矢口文庫
参加者: 小澤,越川,北村,榊,矢口み (久々の5人出席!)
1.8/7のインタビュー調査の報告と話し合い
(1) 榊氏撮影のビデオ(注)を見ながら報告(越川,榊,み)。内容については、19回報告参照。
全記録&短縮版を小澤,越川,北村に配布。
注:4時間余のインタビュー記録を1時間ほどに編集したもの。タイトル,注記入り。
(2) 概略の内容
第19回研究会記録の報告参照
(3) 話し合い
・戦後改革期の教育研究・実践は、多くの場合短期間で終わっている。水海道小が、25年以上の長きにわたり革新的な教育活動が続いた理由は、第2世代の教師が育ったということ。
・4人は第2世代の教師である。直接矢口の指導を受けた第一世代(古谷茂夫,沼口岩男ら)に、矢口の考え方を伝達された。
・また国研の矢口の部下たち(宮崎,元木,山口,最上ら)の指導を受け?研究実践活動を展開した。また、内地留学先の国研では、学力テストの結果の分析など、学習の成立や学習指導の視点ができるような仕事を与えられている。
・その猪瀬体制が長く続いたということがある。猪瀬氏の強いリーダシップと矢口教育(学習)観への心からの共感とがあった。
・教師の勤続年数も長い。(倉持20年,大久保 年,飯沼10年,飯村 年)
協力して実践活動を行う中で、チームワークができていった。
・教師たちは講義による研修で育ったのではなく、教育の実践活動の中で育った。
よき上司、よき先輩、そして視野を広げてくれるよき研究者,指導者がいるという環境の中で
育った。
・自分がやっていることを良い指導者に「それでいいのだ、と言ってもらうことで自信がついていく」という言葉が、印象的だった。
2.今後の活動について
●今回のアンケート&インタビューに関して
<越川>
・今回のアンケート&インタビュー結果を整理し、教師教育学会(9月14,15日、工学院大学)で発表。教師の力量形成には、水海道小のような研究的実践活動が必要という方向で。
・論文としてのまとめは、12月までに
<矢口研として>
・インタビュー記録のDVD(短縮版)を先生方に送る。
・飯沼氏の研究(レディネス)の記録(保存資料の中に報告されたものがあるか確認)にももう一度光を当てる必要がある。発表した記録があるか、保存資料の中に関係する資料が残っているか飯沼氏に聞くことを含めて、調査する。
・第一世代(沼尻岩夫氏S33転出)へのインタビューも必要。
・当時の児童へのインタビュー(長谷川,菊池,新市長・・・)。
・水海道小学校,常総市教育委員会への報告も必要。どういう形で報告するか?
●今後の研究の方向について
・単に、矢口の業績を整理するということではなく、現在の教育における問題につながるところを問題にしていく。
「学校再生のための或る教育実践の調査」というような感じで、教師教育のあり方につながる研究にしていかれるとよい。
・来年?開始される教師認定(座学30H+テスト)。30時間の座学で何が育つのか。それに対するテストにどういう意味があるか。それによって、教師の力が認定されるということは
は非常に憂うべき問題。そこへの問題提起になるとよい。
●2009年度の科研費申請について
・2008年度の申請却下の理由は研究者として不適切ということ。教育史研究の実績がないことが問題と思われる。研究対象が親族、内輪のものという可能性もあると見るものもいる。いずれにしろ、矢口み,能開メンバーではだめということ。研究内容、計画、費用の配分等については問題なく、全体的評価は敗者復活の可能性のあるAランクだった。(矢口み)
・立教前田教授の関係で、何とかならないか、アプローチしてみる。(越川)
3.9月,10月の活動日
9月23日(火)12:00~ 研究会
10月 4日(土)13:00~ 作業日
10月19日(日)12:00~ 研究会
(記録:矢口み)